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医療保障制度とは

医療保障制度は、どうして医療事務という仕事が必要なのかを考える上でも必ず知っておきたい制度です。医療保障制度とは、医療費を個人が全額払うのは負担が大きすぎるため、国民が保険料や税金という形で一定の額を拠出して医療負担に備える制度です。医療保障制度を細かく見てみると、医療保険制度と老人保険制度、労災保険制度、公費負担医療制度などがあり、医療保険制度は職域保険(被用者保険)と地域保健(国民健康保険)に分かれています。医療事務の仕事の中でも特に重要な診療報酬の請求は、これに基づいて行われています。医療費の一部は被保険者が直接利用施設に支払いますが、残りの費用は医療機関から保険者に請求します。保険者は医療機関が行った医療サービスが適切だったかを審査し、支払いは審査支払機関に依頼しているため、医療機関は審査支払機関にレセプトを送ります。

医療保険が適用される範囲は?

医療保険による給付の範囲は、診療費や薬剤費のほか、医療材料、特定療養費、入院時の食事療養費などと決められており、健康診断や美容整形、分娩の費用、往診や訪問治療、訪問看護などでかかる交通費などは給付対象外です。また、交通事故など第三者による傷病は基本的に加害者が支払うべきであるなど、医療保険から支払われる範囲は細かく決められています。